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ストーリー

世界の紅茶を変えた男、「サー・トーマス・リプトン」

人々から「紅茶王」と称された、英国の紅茶ブランド「リプトン」の創業者。

ブランド創始者であるトーマス・リプトン。(1850年5月10日-1931年10月2日)当時としては画期的な流通で、多くの人が上質な紅茶を手軽に楽しめる世の中をつくり、世界から「紅茶王」とも称されました。

世界の紅茶を変えた男、「サー・トーマス・リプトン」

この時代に生きた人は、 彼のことをこう称えていた。

「やがて世界中で、彼の名を知らない者はいなくなるだろう」

これは、あらゆる価値観が交差するこの時代で、 人生という名の大航海に挑み続けた、 一人の偉大な開拓者の物語である。

成功者は、他人とは違った視点で物事を捉え、 些細なことにも機会を見出し、 困難を恐れず未来を切り開く力を持っています。 トーマス・リプトンは、 まさに成功者の哲学を持った人物でした。

1850年、スコットランドのグラスゴーで生まれた彼は、幼いころから両親が営む食料品店を手伝いながら、独創的なアイデアと行動力で周囲も驚くほどの商才を発揮していました。

15歳の時、初めて自分の運を試しに単身渡米し、ニューヨークで商売の基礎を叩き込まれます。

失敗を恐れては大きな成功は得られないと、彼は信じていたのです。

小さな卵を大きくする方法

小さな卵を大きくする方法

ある日、店でお客に卵を手渡している姿を見たトーマスは、父親に尋ねます。 「どうしてお母さんにやらせないの?お母さんの手の方がずっと小さいから、卵が大きく見えるのに」 まだ10歳にも満たない彼でしたが、同じものでも見せ方一つで印象が変わるという、マーケティングの視点がすでに備わっていたのです

巧妙な集客術

巧妙な集客術

彼はスコットランドとアイルランドの方言をよく覚えており、それぞれの土地の人々に合った言葉で話しかけては、店に多くのお客を集めました。 「私はこの方法で数千人の顧客をつくった。どのお客も、私のことを自分たちの生まれ故郷から来た友人だと、信じて疑わなかったのだ」 幼い彼は、どうやったら人の心に入って行くことができるのかを誰よりも心得ていたのです。

手のひらのヨットクラブ

手のひらのヨットクラブ

船が大好きだった彼には、「自分の船で世界中を旅したい」という夢がありました。 幼い頃は決して裕福な暮らしではなく、おもちゃひとつ買ってもらえなかったため、”シャムロック号”と名付けた木彫の船で、友だちとヨットクラブを作って遊ぶのが何よりの楽しみでした。 少年のころに抱いたこの夢は決して色あせることはなく、やがて現実となる日が来るのです。